01 June

スポーツクラブアクトスよりお知らせ

管理栄養士　吉岡より
【食べ物歴史紀行〜甘いものを求めて〜】

みなさん、こんにちは！いろいろな食べ物の歴史を辿る新シリーズ「食べ物歴史紀行」、シリーズ第1回目は、砂糖未使用のアクトスオリジナル「BERRY CHOCOLATES（ベリーチョコレート）」の紹介も兼ねて、チョコレートの歴史を紐解いていきたいと思います。

「疲れた時に甘いものを欲しくなる」
一日中くたくたになるまでカラダを動かし働いたり、これ以上ないくらい頭をフル活動して考えたり、勉強した時、なぜ甘いものを求めたくなるのでしょう？


紀元前、中南米地域一帯に栄えた文明社会において、カカオ豆をすりつぶしたものを「薬」として飲用することでチョコレートの歴史は始まったと言われます。

今でこそカカオには、ポリフェノールの抗酸化作用などの効用が知られていますが、ここで注目したいのは、カカオ豆はその40〜50％が脂肪分だという点です。
糖質やたんぱく質1gが体内で4kcalの熱量を産生するのに対し、脂質は1gあたり9kcalと、2倍以上の熱量を産み出します。人間が生命を維持するためにはエネルギー（≒カロリー）が必要ですので、私たち人間はエネルギー消費が激しく脳や肉体が疲弊した時や飢餓状態の時には、生命維持のためにカロリーの高い食べ物を本能的に求めるようにできています。そして、そんな大きなエネルギー供給源となる大事な栄養素が「不味い」ようでは困りますよね。さらに言えば、脂肪の甘み（糖分の甘みもですが）を私たちは「美味しく」感じるようにできているのです。そんなことも、ずっと昔の人々はカカオを日常で飲用する中で自然と感じ取っていたのかもしれませんね。「疲れた時に甘いものを欲しくなる」という感覚、これはずっと昔の私たちの祖先から受け継いできた、大切な生きるための能力なのです。

さて、それから千数百年の後、大航海時代と呼ばれる時代。かの有名なコロンブスやこの地域を征服したスペインの将軍によってカカオ豆はヨーロッパに持ち帰られます。最初は王侯貴族だけが口にすることができたその味も、次第に庶民も楽しめるものとなり、ミルクを加えて飲んだりと、様々な飲み方が考案されました。そして、時は19世紀、世紀の大発明が生まれます。脂肪分が多く水に溶けにくかった（＝飲みにくかった）カカオから、その脂肪分だけを抽出することに成功したのが、オランダ人のヴァン・ホーテンさんです。

皆さんも商品名に同名がつけられたココアを御存知ではないでしょうか？この時分離したカカオの粉末が今で言うココアパウダー。抽出した油がココアバターです。そうです、この時初めて、人類はカカオ豆の飲料をココアへと進化させたのです。

そしてこの技術を応用して、イギリスではココアを型に流し込み成形した「チョコレート」の原型となるものが誕生。さらには、これに砂糖、ミルク、抽出したココアバターを一部また加えることで苦味を抑え美味しく食べられるようにした「ミルクチョコレート」が産まれました。日本では明治の時代になってから、東京の両国にある菓子舗が、新聞に「猪口齢糖（チョコレート）」の見出しを売って初めてこのチョコレートを商品として輸入、一部加工し販売したそうです。

20世紀に入ると、滑らかさを産み出す製造工程や、大量生産のための製造技術が開発され、いわゆる現代の「チョコレート」となります。日本でも一からチョコレートを製造することができるようになりました。そして、我が国においては高度成長期を迎え、カカオ豆とココアバターの輸入自由化に伴い、チョコレートの消費は拡大。チョコレートはごく身近なお菓子としての地位を獲得します。現在日本では、ヨーロッパ各国に引けを取らないショコラティエが多数活躍しています。

それから21世紀、アクトスから産まれた「BERRY　CHOCOLATES（ベリーチョコレート）」。かつては生きるために必要とされた糖分、脂肪分のエネルギーも、現代では逆にその大切さよりも摂りすぎが注意されることの方が多くなりました。そこでアクトスは、この時代に合わせて、チョコレートをもう一歩進化させてみました。砂糖の代わりにマルチトールを使うことで摂取カロリーを抑え、「血糖の気になる方、ダイエット中の方にも安心してチョコレートを食べてもらいたい」という、アクトススタッフの想いがこのチョコレートには込められています。おかげさまで、今ではたくさんのお客様に愛されるチョコレートとなりました。

何千年もの昔から人類に愛されてきた、チョコレート。
22世紀のチョコレートの進化が楽しみですね！


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